2009年8月25日火曜日

梨:いろいろ

ナシも9月が見え始めると、あのみずみずしい季節ですね。
ナシの特徴は、シャキシャキとした食感
みずみずしい甘さ、ですね。

種類は主に3つ
和なし(日本なし)…梨といえば通常この日本なしを指す
中国なし
洋なし(西洋なし)
日本でなしが食べられるようになったのは、登呂遺跡などから多数の種子がみつかっていることから、弥生時代(紀元前4世紀頃~後3世紀頃まで)とされています。

江戸時代には、現在の市川から船橋にかけて梨の栽培が盛んでした。
明治時代は、現在の千葉県松戸市で、二十世紀が、神奈川県川崎市で長十郎が発見され、その後なしの代表格として盛んに生産されるようになりました。
20世紀前半は二十世紀と長十郎が生産の大半を占めていたが、戦後には、
1959年に幸水、1965年に新水、1972年に豊水が登場し、普及した。この3品種を「三水」と呼ぶことがあります。
長十郎の生産はかなり少なくなっています。

和なしの生産量(出典:農林水産省統計情報、2006年)
品種別
全国合計  290,900t
幸水     98,300
豊水     87,300
二十世紀   39,000
新高     32,300

栄養価・成分 100g中 (cf.ウィキペディア他)
40kカロリー
糖度  11~14%程度
酸度  0.1%程度
脂質  0.1g
タンパク質0.3g
ビタミンは、和なし、洋なしともに殆ど含まず、栄養学的な価値はあまりない。
水分  梨のほとんどは水分で、可食部100g中88gである。
食物繊維  可食部100gあたり0.9g
カリウム  可食部100gあたり140mg
血液中のナトリウムイオンの増加を防ぎ、高血圧などに良い。
ソルビトール
  甘く冷涼感のある糖アルコール。のどの消炎などに良い。
  洋なしでは、これによって追熱が起きる。
アスパラギン酸
  アミノ酸の一種。疲労回復効果あり。
プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)
  消化を助けたり、肉料理で肉を軟らかくする。

ナシは、みずみずしさを思うと、
栄養というよりは、ひと時の冷気を求める気分がしませんか。

2009年8月8日土曜日

ジェネリック医薬品を見直す

寿命は毎年延びています。
それ自体は良いことと思いますが、
反面長生きの不安もありましょう・・・生活費と健康ですね。

医学の進歩は結構なことですが、医療費も増えていきましょう。
そこで医薬品について考えてみましょう。

ジェネリックとは後発医薬品のことで、
特許が切れた先発医薬品と同じ有効成分で、開発費がかからないので薬価が安いのです。

わが国ではあまり普及していませんが、諸外国ではかなり利用されています。
普及率 欧米 約50-60%、わが国は実質10%以下
                  (ジェネリック医薬品協議会)
 
ジェネリック医薬品の国内シェア

        数量     金額
平成15年度 16.40%    16.90%
平成18年度 5.20%     5.70%

2006年
日本      16.9%    5.7%
アメリカ    63      13
ドイツ      56     23
イギリス    59     26
フランス    39     16
以上、外科系学会社会保険委員会連合より

日本の医療費の現状
一般会計 年間84兆円
国民一人あたりの所得 約280万円

2006年度の国民医療費 33兆円
2025年度(厚労省推測) 70兆円

医療費に占める薬剤比率(平成7年、中医協)
日本   31.0%
フランス 19.9
ドイツ   17.1
イギリス 16.4
アメリカ 11.3


国民医療費の国民所得に対する割合(%)2004年発表
        国民医療費       内老人医療費(国民医療費に占める割合)
平成5年度   24.4兆円(6.6%)   7.5兆円   (30.8%)
平成15年度  31.5兆円 (8.6%)  11.7兆円   (36.9%)

ジェネリック医薬品の特質
・主成分が同一
・適応症はほぼ同じ
・研究開発費が抑えられるので非常に安価

薬価
糖尿病・高血圧症・高脂血症の薬価  先発品に対し20~60%の価格
生活習慣病のように長期服用する場合は、特にジェネリックの使用を検討するとよい

少子高齢化の進展の時代、患者の、消費者の意識改革がひつようです。
お任せ体質から、十分に納得して治療、服用するようにしていきましょう。